金融商品詐欺(未公開株・社債などの投資話)の手口と対処法
1.金融商品詐欺とは
金融商品詐欺とは、「未公開株」「社債」「ファンド」などの投資商品を装い、「確実に値上がりする」「今しか買えない」などと騙して資金を詐取する手口です。
実際には、販売業者が存在しない、もしくは違法な業者であり、投資資金が戻ってこないケースがほとんどです。
2.金融商品詐欺の主な手口
①未公開株詐欺
「もうすぐ上場予定の未公開株を特別に購入できる」
「上場すれば必ず値上がりするので、今がチャンス」
「取引には資格が必要なので、代わりに購入手続きをする」
実際には、株が存在しないか、上場予定がなく、資金を騙し取られる。
②偽の社債・債券詐欺
「有名企業が発行する社債を、一般には販売されないルートで購入できる」
「大手金融機関が販売するが、特別ルートで安く手に入る」
「定期的に高配当が保証される」
実際には、その社債が存在しないか、偽造された証券である可能性が高い。
③高利回りの投資ファンド詐欺
「特別なファンドに投資すれば、年利10%以上が確実に得られる」
「大手企業も投資しているので安全」
「契約金を振り込めば、専用の投資口座が開設される」
実際には、ファンドの実態がなく、資金が持ち逃げされる。
④金・宝石・美術品などの実物資産投資詐欺
「希少な金やダイヤモンドを特別価格で購入できる」
「資産価値が保証されており、絶対に損しない」
「一定期間後に買い戻しを保証する」
実際には、商品が届かないか、市場価値のない偽物が送られることが多い。
⑤有名企業や官公庁を騙る詐欺
「金融庁から認可を受けた投資案件です」
「大手証券会社の社員を名乗り、特別案件を紹介する」
「政府が支援するプロジェクトなので安全」
実際には、金融庁の認可を受けておらず、詐欺グループが運営している。
3.金融商品詐欺の見抜き方
「確実に儲かる」「元本保証」は詐欺
金融庁に登録されている業者か確認する(未登録業者は違法)
「特別ルート」「一般には販売されない」は詐欺のサイン
有名企業や官公庁の名前を出されても、必ず公式サイトで確認する
契約書を確認せずに振り込みを要求されたら詐欺を疑う
「すぐに振り込め」「枠が限られている」と急かされたら危険
4.事前にできる対策
金融庁や証券会社の登録リストで業者を確認する(無登録業者は絶対に信用しない)
電話やメールでの投資勧誘には応じない(金融庁の規制で禁止されている)
知人や家族を通じた勧誘でも信用せず、必ず第三者に相談する
「未公開株」や「高利回りの投資話」には警戒し、実態を調べる
契約書や投資先の詳細を徹底的に確認し、不明点があれば契約しない
5.もし金融商品詐欺に遭ったら
すぐに警察(110番)に通報する
金融庁や消費者ホットライン(188)に相談する
銀行に連絡し、送金を止められないか確認する
詐欺業者と接触せず、家族や知人にも情報を共有する
金融商品詐欺は、「必ず儲かる」「限定枠」「安全な投資」といった甘い言葉で投資者を騙します。
確実に儲かる投資は存在しないため、少しでも怪しいと感じたらすぐに調査し、慎重に対応しましょう。
金融庁:未公開株購入の勧誘にご注意!~一般投資家への注意喚起~