熱が出た時
「なんだか体が熱い」「寒気がする」と感じた時、それは体が熱を出しているサインかもしれません。
熱はウイルスや細菌に対する身体の防御反応の一つですが、その原因はさまざまです。
ここでは、熱が出たときの見極め方と対処法、そして受診すべきタイミングについて紹介します。
まずは熱を測ろう
体が熱っぽいと感じたら、まず体温計で正確に測定しましょう。
体温の目安:
- 37.0℃~37.4℃:微熱
- 37.5℃~38.0℃:やや高い
- 38.0℃以上:高熱
※平熱には個人差があります(特に子どもや高齢者)。
よくある原因
1. 風邪やインフルエンザ
- 喉の痛み、咳、鼻水、倦怠感を伴うことが多い
- インフルエンザは急激な高熱と全身の筋肉痛が特徴
2. 新型コロナウイルス感染症
- 発熱の他に、味覚・嗅覚異常、咳、喉の痛みなど
- 家族や周囲に感染者がいる場合は要注意
3. 胃腸炎(ウイルス性など)
- 下痢・吐き気・腹痛を伴うことが多い
4. 尿路感染症や膀胱炎
- 排尿時の痛み、頻尿を伴う場合がある
5. その他
- 薬剤熱、熱中症、膠原病、がんなど、稀だが重大な原因も
自宅での対処法
1. 安静にする
- 無理をせず、横になって休む
- 室温と湿度を適度に保つ(20〜22℃、湿度50〜60%)
2. 水分補給
- 脱水を防ぐため、こまめに水分を摂取(お茶、経口補水液など)
- 食欲がなくても水分だけはしっかりと
3. 熱を下げたい時
- つらい場合は、アセトアミノフェン系の解熱剤(市販薬)を使用
- 解熱よりも「身体を楽にする」ことが目的
※無理に熱を下げようとする必要はありません。熱は免疫の働きでもあります。
受診の目安
次のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 38.5℃以上の高熱が続く(2日以上)
- 呼吸が苦しい、咳が止まらない
- 強い倦怠感、意識がもうろうとする
- 発疹、関節痛、目の充血などがある
- 子どもの場合、ぐったりしている、水分をとれない
- 高齢者の場合、認知症の進行や意識障害などの変化がある
熱が出たときの注意点
- インフルエンザやコロナが疑われる場合は、外出を控え、事前に医療機関に連絡してから受診しましょう。
- 解熱剤を使うと、病気の本来の症状を見えにくくすることがあるため、使いどころには注意が必要です。
- 特に子どもや高齢者は、発熱時の脱水や体力低下に要注意です。
まとめ
発熱は身体の危険信号です。
「ただの風邪かな」と思っても、症状の経過をよく観察し、必要なら迷わず受診しましょう。
落ち着いて対応し、無理せずしっかり休むことが回復への近道です。
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