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長時間労働・過重労働の対処法(労働者側)
長時間労働や過重労働が続くと、心身の健康に悪影響を及ぼし、最悪の場合、過労死や精神疾患につながることもあります。
以下の手順で対策を進めましょう。
1.労働時間を記録する
・記録するべきもの:
タイムカード・勤怠システムのデータ
業務日報・メール送受信履歴
出退勤時の写真・メモ
会社の就業規則・雇用契約書
→記録を残すことで、証拠として活用できる
2.上司や会社に相談する
・相談のポイント:
冷静に事実を伝える
「毎月○○時間の残業があり、体調が悪化している」
労働基準法違反を指摘する
1ヶ月の残業が45時間を超えると違法の可能性
過労死ライン(80時間以上)に達すると要注意
・具体的な改善策を提案:
「業務量を調整してほしい」
「休暇を取得したい」
→まずは社内で解決を試みる
3.労働基準監督署に相談する
・労働基準監督署に相談するべき場合:
会社が労働時間を適正に管理していない
サービス残業を強制されている
上司に相談しても改善しない
・相談方法:
最寄りの労働基準監督署に行く
「労働時間に関する相談」として申告
証拠(勤怠記録・メール履歴など)を提出
労基署が会社に指導・調査を行う
→会社が違反していれば「是正勧告」が出される
4.過労で健康被害が出た場合
・医師の診断を受ける:
心身に不調がある場合、早めに病院へ
診断書をもらい、休職・労災申請の準備
労災申請を検討
過労によるうつ病・脳・心臓疾患は労災認定される可能性
会社が労災申請を拒否する場合は、労基署へ直接申請できる
→早めに診断書を取得し、労災認定の準備をする
5.転職を検討する
・ブラック企業から抜け出す:
会社が改善する見込みがない場合は転職を考える
転職エージェント・労働組合を活用する
退職代行サービスを利用する方法もある
→健康を守るために、環境を変えるのも選択肢
6.相談窓口を利用する
内容 | 連絡先 |
---|---|
労働基準監督署(労働相談) | 最寄りの労基署 |
過重労働ホットライン | 0120-794-713 |
こころの健康相談(うつ・ストレス) | 0570-064-556(いのちの電話) |
退職代行サービス | 各種退職代行業者 |
→一人で悩まず、専門機関に相談することが大切
まとめ
ステップ | やること |
---|---|
1.労働時間を記録 | タイムカード・メール履歴を保存 |
2.上司・会社に相談 | 冷静に違法性を指摘、改善策を提案 |
3.労働基準監督署に相談 | 証拠を持参し、是正勧告を求める |
4.健康被害が出たら診断を受ける | 労災申請や休職を検討 |
5.転職を検討 | ブラック企業から離れる |
6.相談窓口を利用 | 専門機関に相談し、対策を考える |
無理をせず、自分の健康を最優先に行動することが重要です。
状況が改善しない場合は、早めに転職や退職も考えましょう。
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