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昔のつらい記憶がふいにあふれてくるときの心の扱い方

過去のトラウマや傷がうずく時にできること

ふいにやってくる、あの頃の記憶

日常を過ごしているなかで、 ふとした拍子に思い出すことがあります。

あの時の言葉。

あの時の場面。

あの時の感情。

ふいに胸がざわついて、 心が過去に引きもどされるような感覚におそわれること。

「もう終わったはずのことなのに」

「忘れていたはずなのに」

そんなふうに感じることが、 ある日とつぜん訪れることがあります。

でも、まずは知っておいてください。

それは、心が弱いからではありません。

それだけ、あなたが生きてきた証であり、ちゃんと乗り越えてきた証です。

心の中で「うずく痛み」は、まだ癒えていないだけ

つらい記憶やトラウマは、

「忘れよう」「考えないようにしよう」としても、

奥深くにたまって残ってしまうことがあります。

そしてあるとき、

似た音や匂い、言葉や表情をきっかけに

当時の痛みが再び“感情”としてあふれてくることがあるのです。

これは「心のフラッシュバック」と呼ばれる反応で、

まったく異常なことではありません。

ただ、あの時の自分がまだ「助けを求めている」ことに

心が反応しているだけなのです。

苦しくなったとき、まずできること

つらい記憶がよみがえったとき、

そのままにしておくと、息苦しさや不安にのまれてしまいます。

そんなときは、自分をやさしく落ちつかせる習慣

ひとつでもいいので試してみてください。

▼おすすめの方法

- ゆっくり3回、深く深呼吸をする

- 気持ちを書き出して、「これは過去の記憶」と言葉にする

- 手を胸にあてて、「今ここにいる」と意識する

- あたたかい飲みものを飲みながら、意識を“今”に戻す

- 香り(アロマなど)や音(自然音)で気分を切りかえる

大切なのは、 記憶を消そうとしないこと。

「あの時の自分、よく生きのびてくれたね」

と心の中で声をかけてあげるだけでも、 心は少しずつ癒えていきます。

誰にも言えない「過去」を抱えているあなたへ

過去に受けた心の傷は、

「他人に説明できないもの」も多くあります。

だからこそ、

理解されないのではないか、信じてもらえないのではないか

という不安を感じて、 ますます自分の中に閉じこもってしまうのです。

でも、忘れないでください。

つらかったことを「つらかった」と感じていい。

誰にも話せない過去を、「ここにあった」と認めていい。

それは“過去にとらわれること”ではありません。

自分の命の流れを、ちゃんと受けとめてあげるということ。

回復の道は「ゆっくりでいい」

もしも、自分ではどうにもならないほど

苦しみが強いときは、

専門のカウンセラーや心療内科などに相談することも大切です。

話すだけで、ラクになることもあるし、

一緒に「その傷をどう扱っていくか」を考えてくれる人がいることは、

何よりの支えになります。

回復は、直線ではありません。

良くなったり、またつらくなったりをくり返しても、

それは「戻っている」のではなく「深く癒えていく途中」なのです。

まとめ:あなたは、傷を持ったままでも大切な存在

過去のトラウマや記憶がうずくとき、

自分の存在そのものがいやになることがあるかもしれません。

でも、あなたはその傷を抱えたままでも、生きていていい。

傷ついた過去があるからこそ、人にやさしくなれるあなたがいる。

そして、いまこうして

この記事を読んでくれているということは、

あなたの中に「癒えたい」という意思がある証です。

どうか、自分をそっとだきしめるように、

今日をすごしてくださいね。

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nayami_trauma.txt · 最終更新: 2025/04/10 08:09 by simpleyu_admin