目次
結婚詐欺(結婚を口実に金を騙し取る)の手口と対処法
1. 結婚詐欺とは?
結婚詐欺とは、結婚を口実に信頼関係を築き、金銭を騙し取る詐欺です。
詐欺師は、「結婚資金」「事業資金」「緊急の出費」などの名目で金銭を要求し、最終的に連絡を絶ちます。
マッチングアプリや婚活サイトでの被害が増えており、特に高所得者や独身女性が狙われやすい傾向があります。
2. 結婚詐欺の主な手口
① 早い段階で結婚を匂わせる
出会ってすぐに「君と結婚したい」「運命の相手だ」と言う
「こんなに気が合う人はいなかった」「家族にも紹介したい」
「結婚後の新居のことを考えている」と具体的な話をする
→信頼を築くために、甘い言葉で結婚を急がせるのが特徴
② 金銭を要求する理由を作る
「事業資金が足りない」 → 「君と幸せな家庭を築くために、あと少しお金が必要」
「家族が病気になった」 → 「親の手術費用を助けてほしい」
「結婚資金の準備」 → 「結婚準備のために共同口座を作ろう」
「海外勤務・留学で一時的にお金が必要」 → 「海外送金がうまくいかない」
→理由をつけて「一時的な貸し借り」と見せかけ、お金を要求する
③ 身分を偽る・経歴を誇張する
「エリート職業」を名乗る → 医師・弁護士・パイロット・大企業経営者など
「家が資産家」 → 「親が大金持ちだから、将来は安泰」
「海外赴任が多い」 → 「今は会えないけど、戻ったらすぐ結婚しよう」
→本物のように見せるため、偽のSNSや写真を使うこともある
④ 会う回数が少ない・遠距離を装う
「仕事が忙しくてなかなか会えない」
「今海外にいるから、すぐには結婚できない」
「コロナの影響で帰国できない、でも君と結婚したい」
→実際には架空の人物、または既婚者の可能性が高い
3. 結婚詐欺の見抜き方
・ 結婚話が異常に早く進む場合は疑う
・ 「お金を貸して」「共同口座を作ろう」と言われたら詐欺を疑う
・ 身分証明書や勤務先を確認し、公的機関で調査する(商業登記・会社名検索)
・ ネットで「名前+詐欺」「電話番号+詐欺」で検索し、被害情報をチェック
・ LINEやSNSの投稿内容を確認し、不自然に加工された写真がないか調べる
・ 借用書なしで「返すから貸して」と言われたら危険
4. 事前にできる対策
結婚前に相手の身分を確認する(住民票・運転免許証・勤務先)
お金の貸し借りをしない(いかなる理由でも)
「今すぐに振り込んで」と急かされても絶対に対応しない
共通の知人を作り、相手の素性を確認する
婚姻届を出す前に、相手の信用情報を調べる(借金・犯罪歴など)
5. もし結婚詐欺に遭ったら
① すぐに警察に通報
警察(110番)に相談し、詐欺被害を届け出る
「結婚詐欺の被害届」を提出する(証拠が重要)
→詐欺罪(刑法第246条)が適用される可能性がある
② 証拠を確保する
LINE・メールのやり取り、振込履歴を保存
相手の写真や身分証のコピーがあれば提出
一緒に撮った写真・動画を証拠として保管
→証拠が多いほど、警察や弁護士が動きやすくなる
③ 弁護士・消費者ホットライン(188)に相談
弁護士に相談し、民事訴訟で返金請求を行う
消費者ホットライン(188)で被害相談をする
→詐欺師は複数の被害者を狙うため、他の被害者が出る前に通報する
④ 相手の名前・手口をネットで共有
同じ手口の被害者を探すため、SNSや掲示板で情報共有
詐欺師の口実や特徴を広め、二次被害を防ぐ
→結婚詐欺は繰り返されるため、情報共有が被害を防ぐカギになる
6. 結論:結婚詐欺の対策は「冷静な判断」
「お金を貸して」と言われたら即座に詐欺を疑う
結婚話が急すぎる場合、必ず相手の身分を確認する
遠距離や海外勤務を理由に頻繁に会えない相手は慎重に判断する
証拠を集め、詐欺被害に遭ったらすぐに警察に通報する
甘い言葉に惑わされず、相手の素性をしっかり確認することが最大の防御策です。